型取り編 3.下型作業
まず、ベース板に何でもいいので紙を一枚テープで止めて
おきます。 この上にねんどを適切な厚さで敷き詰めます。
ベース板に直接ねんどを敷き詰めると、あとで剥がすのが大
変になり、失敗の原因になります。
次に原型をねんどに押しつけ、パーティングラインを整えます。
ボール紙などで囲いを立てます。
これが今回使用した型取り用のシリコンゴムです。
使用量を計算して、硬化剤と共に正確に計量して良く撹拌しま
しょう。 その際に多量の空気を巻き込み、ゴムの気泡の原因
になります。 この気泡を時間をかけて浮き上がらせるために
わざと硬化時間を遅くします。 つまり、硬化剤を標準量よりも
少なくしますが、目安として1/2が最適です。
混合したシリコンゴムを少量、囲いの中に注ぎ、柔らかい筆
などで原型の隅々にまで塗りつけます。 そのあとに残りの
シリコンゴムを注ぎ込みます。
ハンドピースの空吹きなどでゴム表面をエアブローし、気泡を
取り除きます。
囲いよりも一回り小さなベニヤ板を用意し、これをゴム表面に
半分程度沈めます。 この状態で丸一日硬化させます。
下に敷いてある紙をベース板から剥がし、硬化した型ごと反転
します。 そしてこの紙をねんどから剥がして捨てます。 囲い
もはずしますが、これはまた使用しますので捨てません。
次にねんどを除去しますが、くれぐれも原型をゴム型から剥が
してしまわないよう細心の注意を払いましょう。 仮にこの段階
で原型が型からはずれてしまったら、失敗したと考えて良いで
しょう。
ある程度除去したらハブラシなどで細部のねんどを完全に除去
します。 スジボリのミゾにはいったねんども針などで除去します。
外側から5ミリくらいのところに型ズレ防止用の段差をつけます。
これはカッターで切るだけでオーケーです。 これで下型は完成です。