Sea Vixen FAW.2 1/72 サイバーホビー 2018年01月22日完成


This is a Sea Vixen FAW.2 model by the Cyber Hobby. This kit was released in 2013 with new tool.

This kit is very nice but some problems are included. The biggest one is too small ejection seats.


I set the resin seat parts instead of them. One more problem is empty space inside the airbrake. Inside of fuselage is visible.

But each parts have high accuracy. Also hollows and lags are none. You can make this kit comfortably.

This kit has excellent decal by the Cartograf. You will feel its value when apply the red box lines upper fuselage.

You can set the weapons certainly. Of course they have nice shape.


 シービクセンは1950年代に配備されたイギリス海軍の艦上機で、ツインテイルブームと非対称のコクピット
が外見上の特徴です。 このFAW.2というモデルはブームに被せる形状の燃料タンクが追加されたのが特徴です。

1/72スケールのシービクセンのインジェクションキットは1960年代にフロッグから発売されて以来ずっと商品化
されてきませんでした。 しかし2013年にやっとサイバーホビーという新興メーカーが新金型で商品化してくれ
ました。 最新のCAD設計であり、スライド金型を多用した意欲的な商品でしたが部品が非常に多いため着工を
躊躇していました。 それでも時間の経過と共にこのキットの問題点と評価が明らかになり、自分もついに着工
することにしました。

組み立てはまず表面の離型剤を洗浄することから始めます。 ランナーを中性洗剤に一晩漬けて水洗いします。
コクピットは彫刻による再現で、完全に埋没するオブザーバー席など興味深い構造です。 キャノピーを閉じる
つもりならばほとんど見えないので黒一色で塗っても問題はありません。 キット付属の座席は小さすぎて使い
ものにならないので自前のレジンパーツに交換しています。 パイロットもエアフィックスのクラシカルなタイプ
を使いました。 座席とパイロットは実際に胴体に組み込んでみてキャノピーにぶつからないように高さを調整
しています。 この機種はひどいテイルヘビーなので機首に多めの錘を仕込んでおく必要があります。 この作品
ではレドーム内に11gの鉛を入れましたが、これでもギリギリな量でした。 インテーク内の風路とジェットパイプ、
エンジンのファンとタービンも再現されています。 インテークの縦のルーバーも薄く再現されておりぴったり
収まるのは見事です。 キャノピーパーツもピタリとフィットしますが、脚ドアはわずかに段差ができるので
パテの塊で浮かした状態で固定しました。 エアブレーキ内側やアレスティングフック収納部は何も無く、胴体
の内側が丸見えになるのが残念な点です。 この作品ではどちらも閉状態にしました。 外翼、ブーム、水平尾翼
も問題なく組み立てることができ、ヒケもありません。 特にブームをスライド金型で一体成形したのはすばらしい
です。 増加燃料タンクもピッタリフィットなのでこの作品では中央胴体、外翼、ブーム、水平尾翼、増加タンク
を個別に塗装したあとで合体させました。 この方が塗装しやすく問題もありませんでした。 
 その塗装は下面がただの白という指定ですが、この作品ではFS36622(Mr.カラー311)を吹き付けています。上面は
エクストラダークシーグレイBS381C/640(Mr.カラー333)です。
 デカールはカルトグラフ社製で、発色、解像度、版の精度、フィルムの質、糊の質ともに一級品です。 フィルム
の余白は皆無に近く軟化剤も効きます。 下地がつや消しだとシルバリングが発生しますが、対処できない問題では
ありません。 背部の赤い枠を貼るのは難関ですが、フィルムが適度に硬いおかげで比較的楽に貼ることができます。
この商品にカルトグラフのデカールを採用したことは賞賛に値します。
 最終的に半ツヤのトップコートを施し小物パーツを接着するのですが、パイロンと武装関係は快適に接着できる
のに対し、脚関連のパーツは精度がガタガタで固定に苦労します。 このキットはなぜかアンテナ類の部品が無く、
自作しなくてはいけません。 オブザーバー席のハッチの取っ手も自作しました。

 完成してみると英国の「模索の時代」の象徴みたいな機体で、クラシックカーのような趣があります。 キット
は座席の問題だけでなく、いくつかの問題点がありましたが全体的に優秀で楽しめるキットでした。 それから
組み立て説明図が部品点数が多い割りにページ数が足りず、かなり分かり難い印象です。 このあたりは新興
メーカーの至らない部分ですね。


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