STALMA  1/72 レジンキット  2012年4月1日完成



This fantastic plane was named SM-36 STALMA by STAVATTI Corp. They proposed this as next generation fighter.

They tried to raise sponsors, but this plan was failed. But the images of STALMA gave us very big impact.

The Japanese enthusiast made a small number of resin kits. They are solid desk top models. But I built this as static display model.

I made custom VAQ canopy and doors of main gear. Also I engraved cockpit and landing gear space by milling machine.

The jet nozzle was replaced to F110 type. And made notches on the edge.

The landing gears are made from brass lod. I made them by lathe machine.

STALMA has single F119 engine. But it has 3 intakes. It's a strange point.

The scheme is as same as Japanese F-2 fighter. Some Japanese enthusiasts dreamed this image to be reality.


 STALMAは90年代後半にアメリカのStavatti社が提唱した次世代戦闘機のコンセプトです。 ネット上にその
企画書を公開して出資を募りましたが、F-22の実用化やF-35の開発という現実には逆らえず2008年頃には企画が
消滅しました。 しかしその機体デザインは強烈なインパクトがあり、多くの航空マニアの記憶に留まることに
なりました。 しかもこれをガレージキット化してしまった日本人がいたことも驚きで、偶然にもヤフオクで
見つけて入手したのが今回の作品のきっかけです。 ちなみにこのレジンキットは個人の趣味で作ったもので、
段階的に原型を改良していった過程で出来上がった複製品だそうです。 素性がどうあれ、極めて希少なキット
で製作も気合が入りました。

 機体は可変後退翼、前進カナード翼、主翼との干渉を考慮した特異な形状の双尾翼、サイドインテークのほか
に機体下面のダイバータレスインテークを組み合わせたデザインです。 ちょっと幼稚な感じもしますが、そこ
は一切無視してアニメキットを作るつもりで気楽な気分で着手しました。 しかしキットはコクピットがソリッド
で、降着装置もありません。 架空であってもこれを再現するのは必須事項だと考えましたので必然的に気楽な
製作にはなりませんでした。 製作は段差や凹凸の修正、翼の前・後縁のシェイプアップからとりかかりました。
素材がレジンなのでパテ代わりにレジンを使いました。 これで硬度差や剥離といった問題を解決できます。 
キャノピーと脚扉は塩ビ板を絞って製作しました。 コクピットフロアと脚収納庫は簡易フライス盤で彫り込み
ました。 脚柱は他のキットのパーツを流用したかったのですが、レジンキットは重いので強度的に問題があり
ました。 結局これは真鍮棒を旋盤で削り、完全オリジナルの脚柱を作りました。 機外のアクセサリーは一切
無しのクリーン状態です。 スジボリも動翼などの最低限にとどめています。

 塗装は三菱F-2と同じもので、Mr.カラー72番(ミディアムブルー)と14番(ネイビーブルー)の組み合わ
せです。 デカールはジャンクデカールの寄せ集めです。 この塗装はStavatti社のHPに掲載されたCG画像
の中の一枚を再現しています。 

 ガレージキットではありますが、このSTALMAのキットはオリジナルの特徴を良く捉えており、原型師の実力の
高さを感じる製品でした。 あとは製作する側の情熱の入れ込み具合です。 この作品では工作機械の利点を活
かしてハードルの高い改造を施しましたが、キットをストレートに組んでデスクトップモデルに仕上げるだけ
でもSTALMAの魅力は充分に堪能できるでしょう。 しかしこの作品のように駐機状態を再現すればまた新しい
発見もあります。 ネットでは冗談半分でF-XにSTALMAを推す方もいますが、果たして皆さんはこの機体をどう
評価するでしょうか?


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