MiG-25P  1/72 ズベズダ 2008年 6月18日完成


This is the 1/72nd scaled ZVEZDA's MiG-25P. This is as same as CONDOR's kit.

The original panel lines are engraved weakly. Then I engraved them again.

The external form is correct. But nose section is too long about 4mm. I cut the nose after radome.

The jet nozzle is separated type. It is special feature of MiG-25P.

The rocket nozzles for R-40 AAM are ignored. I made them by myself.


 ミグ25はアメリカの高速偵察機A-12(後のSR-71)を迎撃するために開発された高速迎撃機です。
最大速度はマッハ3程度ですが、実際に安全に飛行できる限界はマッハ2.85です。
それでも、実用化した戦闘機としてはもっとも高速な機体でした。 ミグ25は旧ソ連邦をはじめ、
インド、リビア、中東諸国などで使用されましたが、現在では第一線から退役していると考えられて
います。 ちなみに1976年のベレンコ中尉亡命事件の機体はシリーズ初期のP型で、今回製作した
作品と同じです。

 キットは2005年にウクライナのコンドル社から発売された製品で、これをロシアのズベズダ社が
OEM販売しているものを着工しました。 金型は最近のCAD設計ではなく、従来のアナログ的
な手法で作っているので部品の合わせ精度は良くありません。 充分な仮組みと摺り合わせが
必要です。 表面のパネルラインはスジボリですが、非常に浅い彫刻ラインなので全て彫り直し
ました。 資料本に1/72サイズの図面が付属していたのでこれと比較すると、パネルラインは
正確ですが、機首が4mm程度長いことがわかったので、レドーム付け根でカットし、整形し
直しました。 射出座席とパイロットフィギュアはいつものように自前のレジンパーツです。 
脚柱は複雑な形状を良く再現していますが、強度的な不安があるので補強したいところです。
武装は長距離AAMであるR-40T(赤外線誘導型)とR-40R(レーダー誘導型)が各2本づつ付属して
いますが、側面のロケットノズルが省略されています。 これは原型を自作し、レジンで複製
して追加しました。

 塗装はMr.カラー334番(BS4800)の単色ベタ吹きです。 機体色はライトガルグレイという指示
でしたが、違和感を感じたのでこの334番にしました。 結果的にドンピシャな色調だと思います。
レドームとアンテナ収納部のダークグレイはMr.カラー305番(FS36118)を使いました。 垂直尾翼
のこのダークグレイの塗り分けは左右・表裏で異なりますので注意が必要です。

 付属のデカールは印刷・フィルム・糊ともに優秀な品質で、昔のマイクロスケールデカールに
似た感じです。 フィルムはクレオスのマークセッタ−だけで軟化しますので再度軟化剤を使用
する必要はありません。 仕上げのトップコートを厚塗りするとデカールを侵すようなので、軽く
数回に分けて吹き付けるようにしましょう。 印刷は色ズレもなくフィルム余白も非常に小さい
良好なものですが、国籍マークの赤の発色が鮮やかすぎるのがやや気になります。 注意書き
類は必要充分な量ですが、全部を貼り付ける必要は無いようです。

 部品の摺り合わせに時間がかかること。 膨大なパネルラインを再度彫り直す労力がネックに
なる点がこのキットの欠点でしたが、完成した機体の外形は極めて良好です。 長年正確なキット
に恵まれなかっただけに、これを完成させた満足感は格別です。 よく比較されたイーグルよりも
アカ抜けないデザインですが、このミグ25は単純で素朴な大男といった印象でした。


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