Mi-24D  1/72 エッシー/アーテル 2016年07月09日完成


This is the ESCI / ERTL 1/72 Mi-24D. This kit was released in 1988. The ESCI has failed after a few years.


The impression of this kit is "not so good". I think it is worse than Italeri's kit. But the parts of AT-2 are very rare.

The panel lines are engraved and correct. This patched outer panels are made from sticker film.

I reshaped many points on outer fuselage and needed very long time for assemble.

ESCI's Mi-24 is not so good kit, but I love this eccentric face.


 ロシアのMi-24ハインドは現代を代表する攻撃ヘリの一つです。 アメリカが攻撃専用のヘリを開発したのに
対し、ロシアはMi-8汎用ヘリに攻撃能力を付加させることにしました。 これがMi-24であり、現在もなお進化を
続けています。

 Mi-24の1/72スケールのキットは80年代に次々に製品化されました。 このエッシー/アーテルのキットは後発
ですが、1988年に発売されたものです。 しかしエッシーは90年代初頭で活動を休止し、金型はアメリカのアー
テルに流れました。 後年amt/アーテル名義で再販されたのが今回の作品で使用したキットです。 上記理由の
ため非常に珍しいキットであるし、イタレリの佳作キットが低価格で広く流通していること、高価ですが非常に
高品質のキットが近年発売されたのでこのエッシーのキットは歴史に埋もれる運命です。 そこでこのキットの
実態を検証するために着工してみました。

 パーツの状態で検証すると、パネルラインはスジボリでおおむね正確ですが、補強外板の表現が無かったり、
細部の表現が物足りないなどイタレリのキットよりも劣る印象です。 コクピット内部は実物を再現している
とは思えないので、ある程度作り直してリアルに近づけています。 キャノピーはキズとバリが多いので再研磨
しました。 胴体を貼り合わせる前にキャビンの小窓と排気ノズルを内側から接着しなければならないのですが、
これをガッチリ接着しておかないとあとで脱落して面倒なことになります。 主脚収納部の丸いコブは型割りの
都合で正確に再現されていなかったので、エポキシパテを盛り付けて再現しました。 補強外板はカッティング
シートを貼り付けて再現しました。 その他機首センサー、プローブ管、小型の排気口などをディティールアップ
しています。 メインローターはハブに5枚のブレードを接着するもので、角度と平面を維持して固定するために
治具を作って対応しました。 脚柱はやや細身ですが、そのまま使っています。 タイヤは最初から自重変形を
再現していました。 武装はロケット弾ポッド4個とAT-2スワッター対戦車ミサイル4発です。 このAT-2の
パーツは非常にレアで、数少ない本キットの良いところです。

 キットにはマーキングとしてソ連軍とニカラグア軍のデカールが用意されています。 一応ラテン・アメリカ
シリーズの一環作品なので、ニカラグア軍のマーキングを選択しました。 しかしニカラグア陸軍からはすべて
のMi-24が引退しており、現役当時のカラー画像も極端に少ないという問題がありました。 そのため迷彩塗装の
色調とパターンは推測が含まれています。 機体下面色はMr.カラー74番(エアースペリオリティ・ブルー)に
白を加えたもの、上面タンはMr.カラー43番(ウッドブラウン)に白を加えたもの、上面グリーンはMr.カラー
303番(FS34102)に白を加えたものです。 塗装は浮かしマスキングにプロスプレーで吹き付けました。

 当時のイタリア系のデカールはフィルムが硬くシルバリングの発生しやすいものでしたが、このキット付属の
デカールもそのとおりでした。 これはタミヤのデカール糊を使い、貼り付けたらすぐにリキッドデカールで
コーティングすることで対策できました。

 長い時間と手間をかけてレアなキットを作ってみたわけですが、実機に対する思い入れがあると不満の
多いキットです。 それでも重大な欠陥は無いので根気強くディティールアップを重ねれば良い作品になる
でしょう。 しかしそんな手間をかけなくとも素組みですばらしい作品になるキットが出てしまったので、
このキットはやはりコレクターアイテムなんでしょうね。

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