F3H-2N  1/72 エマー 2010年5月8日完成


I built the EMHAR 1/72 F3H-2N Demon. I feel this kit is similar to atomosphere of the Matchbox.

The panel lines are engraved deeply and widely. Edge of wings are thick. I modified them carefully.

The film of decal is thick. But I can apply them nicely. Using mark softer becomes trouble.

This article is later style of F3H-2N. The AAMs are sparrow III and 2 guns are deleted.

The Canopy is very poor. The form is no-good and inside of it swells like lens.


 F3Hデモンは1950年代に生産されたアメリカ海軍の全天候戦闘機です。 しかしエンジンが非力
だったため加速・運動性能が悪く、さらに航続距離も短いという評判の悪い機体でした。 そのため
生産数は502機と多くなく、運用期間はわずかに8年半でした。 いわばマイナーな機体の一つです
がその独特なインテーク形状は強烈な個性があり、根強い人気があります。 機体がマイナーである
ためキットにも恵まれず、この英国エマー社の製品が1/72スケール唯一のインジェクションキット
です。 しかもキットの印象はマッチボックスそのものです。 このためほとんどのモデラーが着工
を躊躇しているようですが、今回私は難行苦行を覚悟で着工することにしました。

 キットはF3H-2M/2Nのコンバージョンで、スパローVミサイルを搭載させたかったので2N型を選択
しました。 マーキングはナインボールを大きく胴体に描いたVF-122仕様となります。
組み立ては最初に機首ブロックから始めることになりますが、インテークを気合を入れて作りたい
ので、この時点で内部の整流版を組み込んでおきます。 胴体はマッチボックスのような運河彫り
のパネルラインなので、すべて瞬着で埋めて再度スジボリを施しました。 ガンポートは後期の機体
を再現するために4門のうち2門を埋め、整形しました。 垂直尾翼の前縁と後縁は分厚いので
削り込みました。 主翼はひどく分厚くできており、前・後縁だけでなく外翼全体も薄くなるように
削りました。 境界層板とバリヤフックはプラ板で作り直しています。 座席は自前のマーチンベー
カーMk.5のレジンパーツで、後期の機体の特徴です。 パイロットも自前のレジンパーツですが、
クラシカルなヘルメットを被せています。 キットのキャノピーは側面にパーティングラインがあり、
また内側がレンズになっており、さらに側面形が膨らみすぎているので思い切って削り直しました。
もう少し側面形をシャープにしたかったのですが、これ以上やると穴があきそうだったので断念しま
した。 レンズに関しては対処できませんでした。
 塗装はこの当時の標準的なもので、ガルグレイ(Mr.カラ−315)と白(Mr.カラー316)の組み合わせ
です。 ただ、全体にヤスリで大掛かりに削り込んでいますので、下地調整は念入りにやりました。
付属のデカールはフィルムが厚いのですが、シルバリングも少なく、色の透けも無いものでした。
ただ、デカールフィットには侵されるので使用しない方が良いです。 それからデカール保護紙の
蝋がデカール側に転着していました。 これがトラブルの元なので要注意です。 マッチボックス
やエアフィックスのキットにも当時この蝋紙の保護紙が使われていますので、剥がしておいた方が
良いでしょう。
 オードナンスは独特な形状の燃料タンク2本と、スパローV4発です。 スパローはエアクラフト
ウェポンセットからもって来ました。

 出来の悪さで作業量が増大し、モチベーションが下がりっぱなしでしたが、派手なデカールを貼り
付けるとそのカッコ良さにテンションが急上昇しました。 低視認性などまったく無視したデカイ
国籍マークと部隊マークは現代では有り得ないものですが純粋にカッコイイです。 今までの苦労も
報われた気分でうれしいですね。


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