F-20  1/72 ハセガワ 1995年 5月15日完成


This is a Hasegawa's 1/72 F-20 model. This demonstration marking was included limited edition kit.

But this marking was for 1st prototype. I had to replace the canopy to F-5's one but I didn't do it.

After apply the decals, I splayed the clear laquar 10 times. After long time to dry, I polished over all.


 これも古い作品ですが、ご参考までに掲載します。
 F-20はF-5EタイガーUの後継機としてノースロップ社が自主開発した機体で、一時F-5Gと
呼ばれた時期もありました。 この機体が開発された1980年代初期はF-16がまだ最新鋭の戦闘機で、
台湾のように周辺国との微妙な軍事バランスを必要としている国々にはF-16よりも性能が劣る新型
の機体が求められていました。 このような需要を見込んでマクダネルダグラス社はF-16にファン
トムのエンジンを搭載したF-16/79を開発し、ノースロップ社はこのF-20タイガーシャークを
開発したのです。 機体のエンジンはパワーのあるF404単発とし、LERXやノーズ形状の改良で空力
特性を改善しています。 おかげでF-5Eよりも飛躍的に機動性能が向上し、FCSも更新されて
AIM-7スパローミサイルも運用できるようになりました。 このように華々しくデビューした一方、
3機作られたF-20試作機の2機がデモ中に墜落し、セールスの大きな痛手になりました。 その後
NATOとその同盟国や中南米、東南アジア、中東諸国も次々にF-16を採用したのは知っての通り
ですが、F-20敗北の要因の一つがライバルの国々がそれまでのMiG-19/21からMiG-29やSu-27に
主力機を更新したことがあげられます。 このような機体が相手ではF-20は能力不足であることは
明白で、F-20を採用した国があったとすれば無駄な買い物と評されたかもしれません。 唯一の
救いは某人気コミックのおかげで日本人には人気があり、私たちの世代には名機として記憶され
ていることです。

 キットは1/72として唯一のハセガワ製品で、当初グレイ迷彩で発売されたのですが後に限定
デカール替え製品としてこのデモンストレーション塗装バージョンが発売されました。 しかし、
デモ塗装の実機は前作F-5のキャノピーを流用しており、この製品では無視しています。 本来
ならば自分で改造するべきでしょうが、そのままスルーしました。 パイロットはオリジナルの
レジンフィギュアを使用していますが、その他は素組みです。
塗装は白のベースを厚く塗装したあと、マスキングをして赤を吹き付け、デカールを貼り付けま
した。 そのあとクリヤーのトップコートを10回程度重ね、充分な乾燥時間の後に研ぎ出しを
しました。 それでもデカールの段差が消えなかったのが反省点です。 また、このデカールも
白が良く透ける低質なもので、この塗装のキットが再発売されるのであれば是非改善してもらい
たいものです。

 この作品を作ったこと自体ノスタルジー以外のなにものでもないのですが、XB-70RAH-66
同様に将来を見誤ると幻の名機になるという教訓ですね。


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