F-106A 1/72 ハセガワ 2013年8月11日完成


This is old HASEGAWA's 1/72nd F-106A kit. I built this with many reconstruction and long time.

I used the old Micro Scale Decal. But clear film was aged. Then letter markings are Hasegawa's original one.

The edges of wing are shaved thinly. The panel lines are engraved.

The intakes are reshaped completely. The pitot pipe was changed to blass one. It has super detail. It's a great!


Air refuel receptacle was reshaped completely. And inside of main tire houses were reconstructed.

The missile launchers and doors of main gear were reconstructed.


F-106デルタダートは前作F-102の教訓を取り入れて開発されたマッハ2級のデルタ翼迎撃機です。 最初から
エリアルール形状を胴体に採用するなどして開発は順調に進み、運用期間は1960年代初頭から1970年代末まで
に及びました。 半自動迎撃システムとリンクさせて任務を遂行する「究極の迎撃機」として防空任務に使用
されたのです。

キットはハセガワの古い製品ですが、全体のプロポーションは悪くありません。 しかし細部の出来が不正確
だったり、エッジがダルかったりで完成状態のスタイルはイマイチな印象です。 そこで今回は徹底的にディ
ティールアップして精悍なスタイルを再現することを目標にしました。

以下に改造ポイントを列記します。
@コクピット
 座席はキットのものを使用していますが、ヘッドレスト部分を修正しています。 パイロットはいつもの
 自作レジンパーツです。 バイザーから突き出たレーダースコープと中央の仕切り板は作り直しています。
 キャノピーは天井に枠のある前期タイプなのでマーキングの選択時に注意を要します。
Aインテーク
 キットの状態は肩のラインが低いのでパテで肉盛りをしています。 内側にもパテを盛り付けてインテーク
 リップを薄く仕上げています。 スプリッターベーンの奥には境界層吸い込み口が並んでいますのでこれも
 再現しました。
B給油口
 背中の空中給油口は実感に欠けるので画像資料を参考に完全に作り直しました。
C主翼
 主翼平面形は悪くありませんが、前縁が分厚くコニカルキャンバーの表現が鈍いので下面から薄く削り込み
 ました。 後縁もやや分厚いので同様に削り込みました。
D脚収納庫
 主脚収納庫内部は適当感漂う出来なので、画像資料を参考にディティールアップしました。 主脚扉は完全
 に作り直しています。 脚柱は余計な部分や、大きなピン跡がありますので削り落として整形しました。
E兵装庫
 ファルコンミサイルのランチャーは機構の再現が不正確なうえに、そのまま使うとミサイルの位置が低すぎる
 状態になります。 そのため完全に作り直して高さを調整しました。 兵装庫扉にはリンクアームを追加し
 ました。 ファルコンミサイルはハセガワのウェポンセットのAIM-4Gを使いました。
Fパネルライン
 キットのパネルラインは凸ラインでしかも不正確なので、資料を参考にしてスジボリに改めています。
 特に主翼下面は特徴的なアクセスパネルを再現するためにカッティングシートでテンプレートを作り、針
 でラインを彫りました。
Gジェットノズル
 F-106のノズルは特徴的なラッパ形状ですが、内部に本当のジェットノズルがあります。 キットのノズル
 はこれが無視されていますので、旋盤で内側のノズルを自作しました。
Hピトー管
 機首のピトー管は別売の真鍮製のものを使い、垂直尾翼のピトー管は真鍮線で自作しました。
I塗装
 塗装はMr.カラー73番エアクラフトグレイのベタ吹きです。 アンチグレアはツヤ消し黒で、レドームは
 ツヤ有り黒を塗っています。 無塗装の銀部分は下地に黒を塗ってから銀塗装しました。
Jデカール
 マーキングは460th FISで、マイクロスケール社のデカールを使用しました。 しかしこれのニスが劣化
 しており、USAFやU.S AIR FORCE、コーションデータ類はキットのデカールを使用しました。 仕上げ
 のトップコートはしていません。

ちょっとこだわりの度合いが過ぎて手間と時間がかかりすぎた作品ですが、完成時の満足感は大きいです。
現代は一つの機種で迎撃・攻撃・偵察任務などをこなすマルチロール機が主流ですが、F-106は純粋な迎撃機
として生まれた最後の機種でした。 冷戦の最中でもっとも緊張する任務を担当していたデルタダートは
優雅でありながら精悍なスタイルで魅力的でした。

 
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