F-102A  1/72 ハセガワ  2012年7月19日完成


This is very old HASEGAWA 1/72nd F-102A Delta Dagger. This kit has so many problems.

The intakes and nose corn have no-good shape. The wind shield is not flat face. The weapon doors are so thin. And more....

I reshaped them with long time. The AIM-4D missiles are no-good. I imported them from HASEGAWA's weapons set.

The decal was not usable with age. I used the Microscale Decal and decal of F-106A.

The nose tire was too much thin. I copied and used the tire of Monogram's F-105.


 F-102Aデルタダガーはアメリカ空軍が採用した最初のデルタ翼戦闘機で、1954年1月11日に初飛行しました。
その後1970年代までアメリカ・NATO諸国の防空任務に就き、後継のF-106Aデルタダートに任務を引き継ぎました。
この作品は1961年にオランダに駐留した86FIS所属機を再現しています。 F-102Aは運用時期によって主翼端が
異なり、前期のタイプをケースX、後期をケースXXと呼んでいます。 キットの主翼はケースXであり、
このマーキングの機体と合致します。 自分でF-102Aを作るときはこの主翼端を改造する必要があるのか無いのか?
が大きなポイントになるのでマーキングの選択時に注意しましょう。

 キットはハセガワの大変古い製品で、開発時期を考慮すればデッサンが良く大きなミスは無いようです。
しかし細部を検証すると無改造で使える部品が無いほど問題がたくさんあります。 以下に問題点と対処方法
を掲載します。
@インテークの形状が悪い
 リップの形状を修正し、インテークの内側も再現した原型を作り、レジンで複製したものを使用。
Aウィンドシールドが曲面になっている。
 キャノピーパーツの前面(ウィンドシールド)は2枚の平面ガラスで構成されているはずですが、キットの
 パーツは曲面になっています。 この部分を塩ビ板で作り直しました。 また、これに合わせて胴体側も
 削ってフィッティングを確保しました。
B車輪の出来が悪い
 主輪はホイールの再現がチープで、前輪は薄すぎる問題があります。 主輪はイタレリのF-4、前輪はモノグラム
 のF-105から借用し、レジンで複製しました。
C兵装庫のドアが薄い
 プラ板で厚みを増やして整形しました。 このドアにロケット弾を内臓した機体もあるのでピンバイスで穴を
 並べて再現しました。
Dファルコンミサイルの出来が悪い。
 ハセガワのウェポンセットからAIM-4Dミサイルを調達して使用しています。
Eノーズコーンの形状が悪い
 型の老朽化が原因かもしれませんが、曲面が歪んでいます。 また胴体に取り付けると右側に傾いてしまう
 のでシムを挟んで接着し、念入りに整形しました。
F前輪脚柱が強度不足
 オレオ部分が細すぎるので真鍮パイプで作り直しました。

パネルラインは凸線なのですべてスジボリに改めました。 射出座席は似ていないのでヘッドレスト部分を削って
それらしく見えるようにしました。 パイロットフィギュアはいつものレジン複製品です。

 塗装はエアクラフトグレイ(Mr.カラー73番)単色吹き付けです。 スミ入れはエナメルのダークグレイを使い
控えめなウェザリングにしています。 ノーズコーンはツヤ有りの黒ですが、アンチグレアはツヤ消しの黒
なのでマスキングで塗り分けています。 兵装庫内部と脚収納庫内部はFS34102(Mr.カラー303番)で塗装しています。

 デカールはキット付属のものが黄変して使えなかったので、マイクロスケール社の製品を使用しています。
しかしこのデカールには国籍マークやUSAF/U.S.AIR FORCEの文字が含まれていなかったので、仕方なくF-106Aから
流用しました。

 当初シンプルな機体だから苦労せずに完成できるだろうと思っていましたが、たくさんの問題点が潜んでおり
大変苦労しました。 このキットの場合、兵装庫が閉じた状態にした作品が多いのですが、その場合大味な印象
になり易いと思っていました。 そのためこの作品では兵装庫を開け、ミサイルが見える状態にして密度感を
出したわけです。 その甲斐があってかちょっと不恰好なこの機体もなんとなく格好良く見えてしまいます。
なお当初、修正したインテークを販売しようと考えていましたが、それで満足できるF-102Aができるわけでは
ないことが判明したので販売は保留することにしました。 


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