ANGEL Interceptor  1/72 エアフィックス 2014年06月01日完成


The ANGEL Interceptor is one of my favorite plane. I watched 'Capt Scarlet' on TV every week in childfood.

This Airfix's kit is very old but it has correct outlines. Unfortunately '1/72nd scale' is fake. The correct scale is 1/100.

I reshaped the nose-cone to sharp. The gunport, cockpit, seat and pilot are remade. The canopy is my original VAQ one.

The panel lines are engraved. Quality of decal is very nice. Also no need to splay over coat.


Making 1/72nd scale female pilot is very hard. IMAI's kit is 1/90 scale. It is bigger than AIRFIX's 1/100 scale kit.


 エンジェル機は私が子供の頃に大好きで観ていたTV番組に登場する戦闘機です。 番組のタイトルは「キャプテン
スカーレット」で、「サンダーバード」と同じイギリスのITCプロダクションが制作しました。 当然メカの描写は
非常にリアルで、子供だった私の心をガッチリ拘束しました。 この番組が私の模型人生に多大な影響を与えたのです。

 機体について若干の解説をしますと、クラウドベースという空中空母から発進する一種の艦載機で、降着装置が車輪
ではなくソリである点が特徴です。 アレスティングフックは無いようです。 T尾翼とガル型主翼、細い機首とカナ
ード翼がこの機体の個性を決定しています。 このレイアウトが妥当か?を検討するのは野暮ですね。 キットの組説
に記載されている解説やネット上の資料によると、全長60ft(18.3m)、全幅35ft(10.7m)、最大離陸重量40,100lb
(18,165kg)、最大速度3,000mph(4,827km/h : マッハ4弱!)というスペックです。 本当はファントムクラスの機体
サイズだったわけですが、最大速度は相当に無茶な値ですね。 機首にはピトー管などの大気センサー類とレーダーが
収納されているらしいのですが、番組での戦闘シーンではエンジェル機が自分で索敵することはなく、GCIから誘導され
て光学照準機で銃撃するのが通常です。 つまり未来的な外形とは裏腹にウェポンシステムはWWUから進歩していな
かったわけです。 ちなみに番組の時代設定は西暦2068年です。 大きなインテークに比べてエンジンノズルが小さい
のは、2機のターボジェットによる高速の圧縮空気で後部の一機のラムジェットを駆動させるという説明でした。 
つまり混合動力であり、この機体は単発機ではなく3発機なのです。

 キットについて解説をしますと、イギリス本土での番組放送に合わせて1967年にエアフィックス社から1/100スケール
で開発されました。 初版にはスケール表示がありませんが、なぜかパッケージデザイン変更時に1/72スケールと表示
されるようになりました。 1980年代にスナップキットに生まれ変わり、最近の赤箱版はこれをインドで生産したもの
です。 ちなみに国産のイマイからも同時期に「エンゼル機」として開発されましたが、これは1/90スケールのオリジ
ナル金型製品で、インテークからミサイルが飛び出すギミック付きでした。 エアフィックスのキットと比較すると
当然一回り大きく、事情を知らないと混乱することになります。 イマイのキットも胴体の雰囲気は良いのですが、
翼断面形状が絶望的に悪いのが欠点です。

 製作は常識的にコクピットから始めます。 キットのコクピットは寂しいものなので完全に作り直しました。 
座席はジャンクパーツから見つけたものを改造しています。 パイロットフィギュアも他のキットに付属していた
ものを改造しています。 エンゼル編隊のパイロットは全員女性なので体形も変え、顔も細身に修正しました。
完成すればほとんど見えない部分ですが、男性パイロットを搭乗させるわけにはいきません。 
そもそも1/100スケールなのでコクピット空間は非常に狭く、1/72の座席とパイロットを搭乗させるとキャノピーが
閉まりませんでした。 キャノピーが厚いのも原因ですが、形状にも不満があるので思い切ってバキュームフォーム
で作り直しました。 機首のロケット弾発射口と垂直尾翼前縁のインレットは開口されていますが、逆に実感を損ね
ているのでパテで埋めてしまいました。 機首は安全を考慮して先端が箸のように太くなっていますが、これを
シャープに仕上げています。 機関砲口もアルミパイプを埋め込んでリアルに再現しました。 インテーク上のLERX
は分厚いので削っています。 主翼の前・後縁も削って薄く仕上げています。 バリアフックはプラ板で作り直し
ました。 全体にヒケが点在していたので念入りに修正し、パネルラインをスジボリに改めています。

 塗装はグレイサーフェイサーを吹き付けて表面の仕上がりをチェック・修正し、白サーフェイサーを吹き付け、
キャラクターホワイト(Mr.カラー107番)で仕上げました。 スミ入れはタミヤのスミ入れ塗料(黒)を使用して
います。

 キット付属のデカールは非常に高品質なもので、印刷の美しさは特筆に価します。 ニスの余白は小さく、表面が
半ツヤなのでトップコートも不要です。 フィルムがやや硬いですが軟化剤は効きます。

 最後に5mm厚のアクリル板でディスプレイスタンドを作って完成です。 荒唐無稽な架空機ですが思い入れのある
機体で、いつかは作ろうと思っていました。 理屈抜きでかっこいいですが、本当の1/72スケールでないのが惜しまれ
ます。 自分の身体の老化は着実に進行しており、老眼のため細かい仕事が辛くなってきました。 やらなくては
いけないことはできるうちに済ましていかなければいけませんね。
 
 
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