AH-1W  1/72 イタレリ 2011年4月22日完成


This is the 1/72nd scaled AH-1W of Italeri. I build it with many reconstructions because the kit has very old style.

The most important point is modified exhaust pipes. I made it from epoxy putty. The panel lines are engraved.

The raised panels are applied stickers. Pilot and Gunner are original resin parts.

The color is sprayed FS36375 and FS35237. And washed by enamel thin black.

There are no lo-visible decal for 1/72 AH-1W. This marking is by special MD decal. My friend made this for me.


 コブラシリーズ第6弾はアメリカ海兵隊と世界各国で現在使用中のAH-1Wスーパーコブラです。 キット
はイタレリから1980年代末に発売されたもので、マーキングも初期のものです。 しかし湾岸戦争以降
海兵隊機の塗装はロービジ化が進み、キット指定のマーキングは過去のものとなってしまいました。
さらにここ数年でAH-1Wの排気口は赤外線放出量の低減を狙った新型のものに換装され、キットは外形的にも
陳腐化してしまいました。 そこで今回このキットを作るに当たり排気口を新型化し、マーキングもロービジ
タイプにすることを目標にしました。

 キットは細部まで良く表現されていますが、ミスもありますの紹介しておきます。
@スタブウィングが左右逆。 更に角度も強すぎ。
 AH-1Tを作ったときにおかしいと思っていたのですが、スタブウィングは左右逆であることが判明しました。
正面から見てスタブウィングの上面が水平になるのが正しいです。 チャフ/フレアパックの部品は上面に
取り付けます。 またスタブウィングの迎角も強すぎるので、胴体側の角穴を削って調整しました。
Aキャノピーの枠が間違っている。
 これは以前に作ったAH-1Tと同じですのでここでは省略させていただきます。
B機関砲カバーの形状が異なる
 キットのパーツはナベのような形状ですが、実機は底が抜けているので改造しました。
Cノーズの厚みが足りない。
 本来ならばAH-1WのノーズはAH-1Fと同じですが、キットのノーズは明らかに厚みが足りません。 これを
根本的に修正するためにはキャノピーを改造することに発展するので、今回はノーズにプラ板を積層するだけ
の対応に留めました。





 問題の新型排気口はキットの排気口を利用し、エポキシパテで整形して再現しました。 詳しくは
上の画像を参照してください。
 実機では排気口の換装と共にセンサーなどが追加されましたので画像を参考に改造しました。 
キットのパネルラインは凸で表現されていますので、すべて削り落としてスジボリに改めました。
本来ならばリベットラインも再現すべきですが、1/72スケールだとリベットの頭を並べることも
難しいし、凸ラインで表現するのも変なのであきらめました。 一部のパネルは厚みを表現する
ためにカッティングシートで再現しています。

 塗装はFS36375(Mr.カラー308)とFS35237(Mr.カラー337)の迷彩で、プロスプレーで全体を吹き付け、
さらに細部の塗り分けをエアブラシで再現しました。塗り分けのボカシ幅は広い方が良いので、
浮かしマスキングは今回使用していません。スミ入れとウェザリングはエナメルの黒です。
 デカールはレシンパーツのMDデカールでお世話になっているksin様に特注で作っていただいたもの
です。 本来ならばメーカーがマーキングを近代化すれば良いのですが、なぜかOEMで販売している
タミヤ、ドイツレベルと共にこれにはまったく無頓着で、当時のマーキングのままで販売しています。 
更に悪いことに1/72スケールのAH-1W用の別売デカールは存在しないのです。1/48や1/35のキットに
対応する別売デカールはありますが、なぜか1/72スケールは無視されています。話は前後しますが、
MDデカールはエナメルシンナーに侵されるので、先にウェザリングを済ましておきます。 実機の
画像を参考にディティールアップして完成です。 デカールの表面が適度にツヤ消しなのでトップコ
ートはしていません。

1/72のAH-1Wというのはキットがあっても結構ハードルの高いテーマで、製作は苦労させられました。 完成
した作品は苦労した分感慨深いものです。 いかにヘリキットは人気が無いとはいえ、せめて1/72 AH-1W
に関してはデカールだけでもモディファイして欲しいと切に願います。
コブラシリーズはまだ開発中のAH-1Zが残っていますが、まともなキットが無いので今回で一応の終結とします。
でもヘリコプターは継続して着工しますのでお楽しみに。


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