型取り編 6.寄せ型の場合
前述のとおり、二分割の型では再現できない形状の場合
寄せ型という手法で型を作ることになります。 最後にこの
手法をミラージュIIIEの型づくりを再現することで解説します。
左の画像のとおり、機体尾部にジェットノズルが収まる窪み
をつけなくてはなりません。 この窪みを寄せ型で再現する
ことにします。
まず、この尾部に紙を巻き付け、テープで固定します。
この中に混合したシリコンゴムを流し込みます。
ゴムが硬化したら紙を取り除きます。(Fig.2)
カッターで余分なところを切り取り、形を整えます。(Fig.3)
位置決め用のへこみをカッターで作ります。(Fig.4)
これで寄せ型はできあがりです。
この寄せ型にバリヤコートを塗り、従来の手順で上型と下型
を作っていきます。
まず、ねんどに埋め込み、パーティングラインを整えます。
混合したシリコンゴムを流し込み、硬化したら上型の完成です。
ひっくり返してバリヤコートを塗り、再び混合したシリコンゴムを
流し込み硬化させます。 硬化したら分離し、原型をはずします。
寄せ型が上下の型の中にうまく組み合わせられていることを確
認したら完成です。 テストショットで具合を見てみましょう。
これが実際の寄せ型の状態です。 このように型の中に組み
込んだ状態でレジンを注入することになります。